コムラのコラム

【事例付き】トイレ床タイル（黒ずみ汚れ）の薬品洗浄

2024.08.19

『お店のトイレのタイルの黒ずみがキレイにならなくて』『この汚れ落ちますか？』
このような問合せが、よくあります。
お店のトイレって、みなさん本当は綺麗にしておきたいですよね。お客様が使用されるのに，『トイレがちょっとね』なんて言われたくないし、来店されたお客様には気持ち良くお手洗いを使用してもらいたい。その様に思われる方が大半ではないでしょうか？

私も職業上、お店に行ったらついお手洗いのお掃除具合を見てしまいます。汚れていたら少しガッカリしてしまいます。でも、トイレのお掃除って、思った以上に大変です。日々の業務をしながらお手洗いまでキレイに保つって、難しいのではないかと思います。

そんなトイレを簡単にお掃除するために、床をタイル使用にして水洗いをする。そうするとお掃除にかかる手間も少なくなるし、簡単にお掃除出来る。昔の大きな店舗や事務所では、タイル床仕様が結構多いですね。

ですが、ここで問題がおきます。
床タイルを水洗いしていると、水アカが付着して、タイルが黒ずんできます。新品の頃はあんなにキレイだったのに、いつの間にかタイルが黒ずんで汚く感じる。トイレのタイルを水洗いした後に黒ずみが付着する原因はいくつか考えられます。

考えられる問題点
1.水質: 水洗いに使った水が鉄分やマンガンなどの鉱物を多く含んでいる場合、それが乾燥時に黒ずみとして残ることがあります。
2.カビやカビ胞子: 湿気の多い環境でカビやカビ胞子が発生しやすく、これが黒ずみとして現れることがあります。
3.汚れの再付着: 洗浄した際にタイルに残った汚れが乾燥する過程で再度付着して黒ずみとなることがあります。
4.洗浄不十分: 洗浄剤や洗浄方法が不十分で汚れが完全に除去されていない場合、黒ずみとして残ることがあります。
5.タイルの劣化: タイルや目地が経年劣化し、表面に微細な傷や孔ができ、そこに汚れがたまりやすくなることがあります。

この様な原因です黒ずんだタイルをキレイ日程するには中々大変です。その汚れに適した洗剤を選び、そして適切に洗浄しないと汚れは落ちません。カビ系で汚れたタイルには、塩素系の薬品、水質で付着した汚れには酸系の薬品、油汚れなどで黒ずんだタイルには、アルカリ系の洗剤と色々あります。

でも、ご自分達でお掃除する際に出来る事は、アルカリ系の洗剤でブラッシングをして水を流す。もしくは、家庭用高圧洗浄機で洗浄する。これが一般的な清掃方法だと思います。それでも落ちない黒ずみ、水アカは、特殊な専用薬品にて汚れを落とすしか方法はないのですが，知識ない人が無理に清掃すると素材が傷んだり、変に汚れが落ちてしまったりで難しいと思います。

今回のお掃除の依頼

今回もそんな経緯あったタイルの水アカを除去するお仕事でした。20年以上の時間が経った汚れでしたので、全てをキレイにする事は出来ませんでしたが、ご覧の通りかなりキレイになりました。

通常、ある程度の水アカでしたら、専用の薬品をブラッシングし増したら汚れが取れることが多いのですが、今回は厳しい汚れでした。通常よりきつめの薬品を使用してみましたが、中々薬品が反応しない。こうなると、あとは物理的な作業になります。機械で作業したり、ステンレスブラシで擦るなのどの作業しか綺麗になる道はないのです。

今回は機械を使用するより、人的なパワーでステンレスブラシで擦り落とすのが一番有効的でした。ただこれが、実に大変でした。しゃがんだ状態で、ひたすらに擦り続ける作業になってしまいました。ただひたすらに擦る。単純な作業ですが、これが精神的にきついのです。

汚れが落ちなければ、諦めがつくのですが、落ちるのであれば、少しでも綺麗な状態にと思うのがプロの仕事です。今回は根性入れて擦る続けました。本当は根性なんて言わず、効率良く施工したかっったのですが、今回のタイルは不可でしたね。

ただ、この作業の姿勢が、とても大切と私は常に考えております。しかしながら、ここを理解していない業者が多いんですね。私の経験上、仕方ないと言えば仕方ないで片付いてしまうのですが、ここが良い業者とそうでない業者の分かれ道だと私は思ってます。